本について
印象に残っている本について、つらつら書いてみます。
私とは何か ―「個人」から「分人」へ―
< 平野啓一郎(講談社現代新書)>
この本と、2013年8月20日に放映された『哲子の部屋』(NHK Eテレ)という番組には共通点がありました。それは、「本当の自分とは何か?」という問いを検討し、両者共に、この問い方自体に疑問符を立てている、という点です。
Eテレは哲学者ドゥルーズを取り上げ、人間が時間とともに"変態する(性質を変える)"ことに焦点を当てていました。平野氏の"分人"の考えとは異なりますが、どちらも、一人の人間の一貫性を、安易に前提しない点で共通しています。
"本当の自分"とか"自分探し"という発想に違和感がある方に、この本と「哲子の部屋」をお薦めします。
心のスケッチブック
新宿通り沿いの小さな公園で繰り広げられた、名もない人たちの物語。文字で描いた、ちょっと物悲しいスケッチブックです。ほんの少しでも気になった方は、是非ご一読ください。(表紙をクリックしてPDFを表示)
作品の作成経緯は、ここをクリック
実はこの物語、私の知人が書いた文章です。それをPDFにしました。もともと紙媒体での自費出版を検討していましたが、いざ出版社と相談したら、結構費用が掛かるということで断念したそうです。
文章を眠らせるのは勿体ないと思い、拙い技術ではありますが、PDFにしました。
PDF作成のポイントを、参考までに残しておきます。
- 文章は、Word2013で作成しました。
- Word内で、画像の挿入も行いました。
- ページレイアウトは、A5サイズの見開きページにしました。
- 目次はWordの機能で自動生成しました。PDFにした後も、目次から本文へのリンク機能が生きています。ページ番号もどうにか縦にしました。その解決法は次項で。
- Word2013で作成した縦書き文章について、目次のページ番号を縦にする方法です。
- まず、文章のどこかで半角数字を入力します。数字は横になっています。
- その数字を選択して、「縦中横→OK」とします。数字は縦になります。
- 縦になった数字を選択した状態で、「右クリック→スタイル→スタイルの作成→"名前"にわかりやすい名前を入力→OK」とします。新しいスタイルが登録されます。
- 次に、目次で横になっているページ番号を一つ選択した状態で、上で登録したスタイルを適用します。数字が縦になります。
- 他のページ番号でも、同様の操作を行います。
注意事項です。この操作は、すべての編集作業が終わってから実施してください。理由は、「目次の更新」をおこなうと、また横になってしまうからです。ページ番号の書式を維持する方法が見つけられませんでした。Word がデグレードしてしまうのは、ちょっと残念です。
- 作成後、まずはWord形式でファイル保存をしました。原稿のバックアップという位置付けです。
- 保存したWordファイルを開いたまま、今度は「名前を付けて保存」を選んで、ファイル形式をPDFにして保存しました。Word2013では、PDF出力機能があるようです。
- ただ、そのままだと、Acrobat Reader で見開き表示にしたとき、縦書き文章が左のページから始まってしまう、不自然な状態になるので、それを補正するために、お試し版の Adobe Acrobatをインストールし、「ファイル→プロパティ→詳細設定タブ」で、「綴じ方」を「左→右」にして、ページの不自然さを解消しました。